今朝は金環日食でした。
観察前にひとっ走りしてこようと玄関を出ると、まさかの雨。
曇りは覚悟していたものの、雨まで降るとは思っていませんでした。
その後雨はやんだものの、雲はとれず太陽がどこにあるか分からない状態。
これは残念だけど無理だなと、諦めモードでしばらくテレビを観ていました。
和歌山県串本町は、金環日食カウントダウンの途中までまったく見えませんでしたが、
寸前でいきなり雲がはれ、カウントゼロで奇跡的に金環日食が現れました。
その様子を見て、一応外に出てみるかと家を出ると、通学路の交通指導の方が、
「今見えてるよ!」と叫ぶではありませんか。
「えぇっ?」と驚き歩道から空を見上げると、なんと薄雲の向こうに金環日食が!
慌ててグラスをかけましたが、薄雲がかかって光が弱いため、グラス越しだとまったく見えません。
曇り空でもグラスをかけて、という注意があったように思いましたが、太陽が見えないんじゃ
仕方がない。光が弱いうえに、雲から出たり隠れたりだったので、肉眼で見ることにしました。
テレビやグラス越しで見る日食は真っ暗に金の輪ですが、薄雲の向こうに見える日食は、
金環というより白環。
肉眼なので、周りの建物なども視界に入ってきます。いつもの見慣れた日常的な風景の上空に、
普段目にすることのない非日常的な太陽がある。
そのコントラストが、なんとも不思議な感覚でした。
また薄雲のために太陽がおぼろげで、それがかえって幻想的な雰囲気を醸し出していました。
外に出たときは期待していなかったのでカメラを持っていかなかったのがちょっと心残りです。
しかし、雨で諦めていたのが運よく見ることができたのですから、お天道様には感謝しなければ
いけませんね。
忙しい朝のひと時、ほんの5分足らずの貴重な体験でした。